territory

歩道を叩く雨を見ていた
ここで暮らしもう9ヶ月
自分を捜しに旅に出たけど奴の人生は奪われてばかり

どこの町にも縄張りがある
それは路上でも変わりはしない
やっと見つけたビルの隙間も追い立てられて逃げ回る

雨が上がり晴れ間が差しても奴は夜まで動かない
1/5の空の下
生きる術を拾い集めるために

同じ世代の恋人達が奴の目の前を通り過ぎる
「どうして俺はこんなところに…ただ運が向いてこないだけなのか?」

奴はある朝夢を見た
暗い森の奥へと歩いて
懐かしい光に包まれている建物に入ると
なぜだか涙が止まらなくなった…

うるさい音に目を覚ますと痛みが突然体を走る
鉛の靴先
蹴られた腹を押さえながら何とか立ち上がろうと…

ヘルメットの男達が路上暮らしの住人達のねぐらを壊して
痛めつけて灰色のバスに押し込む姿が映った

誰かの土地に踏み込んだだけで人形みたいに扱われる
膨れ上がった唇
奴は思う
「俺の縄張りはどこにあるのか?」…