地下鉄

銀色の地下鉄がやってくる
背骨がきしむような音を立てて
俺の目の前で充満した体臭が飛び出す
親父の頭が邪魔で吊革が握れない
停車のたびに足元に神経集中
OLがこけて眼鏡の男が睨む
窓ガラスに映る自分の顔の鼻を削ぎ落としてしまいたい
古いアルバムは焼いて過去を消してしまいたい
俺は女と別れてしまいもう愛なんか信じちゃいない
思いやりのない台詞はもう聴きたくない
古い地層の中で発掘されないアンモナイトのように
永久に凍ったままなのか?
脳味噌はナチスに征服された
酔っ払い臆病な猫を追い回す
こんな自分に飽き飽きだ
決して解けないクロスワードの中でいったい何を期待しているんだい?
このまま体が麻痺してくれれば…